データ分析コーナーの使い方③

施行条件が変わるときにどうデータを分析するか

(菊花賞の週の分析、前半部分を抜粋)



編:秋華賞、本命のヴィブロスが見事勝ちましたね。単勝6.2倍、美味しかったです。

今:そうだね。複勝も本来2倍以上付くような馬でもないけど、他の人気馬が消えてくれてから美味しかった。

編:相手も67点だったパールコードでしたが、同点の中で当日一番人気があったのでルールで5番目でなく7番目評価になっちゃいますが、買い目評価の67点ですから、みんな馬単61倍も買ったでしょうしね。ところで、ヴィブロスは意外でしたよ。今井さんが本命で激走したあと、もう一度続けて本命にすることは少ないですから。

今:本命にしたということはステップが良かったわけだから、それで激走すれば、結果としてそのストレスで次走評価を下げることは多くなるよ。

編:そのぶん、本命激走後に敢えて連続で本命にするときは、かなりの確率で来てるような気がします。ヴィブロスはやっぱり前走不利があったからですか?そのぶん、力を出し切っていないから疲れがないという?

今:それもあるけど、どっちかっていうと2走前が500万で、3走前が3月だったからかな。あとハードな中山の1800m重賞を3走前、春に経験しているという、S質の補強も、時間的にも、物理的にもちょうどよい位置の記憶になる。

編:先週のデータ分析では、紫苑Sは2走前500万とか、とにかく疲れていない馬が良いという話でピッタリでしたもんね(*段落末に前週の分析該当部分を収録)。

今:でも結局不利をはね除けて連対しちゃったからね。疲労はあると思って、最初新聞見たときはビッシュとヴィブロスは評価しても押さえの1頭までと、本命リストからは真っ先に消したよ。パッと見、人気馬は本命、対抗にはどの馬もしないだろうと思って予想し始めたけど。

編:で、どうしてヴィブロスだったのですか?

今:まず最初に考えたのは13番人気のダイワドレッサーね。鮮度があったし、差しに回る位置取りショックも面白い。ただ、調べていくと調教が妙に緩い。それで川須だ。別に川須が悪いってことじゃないけど、この調整でGⅠで川須に依頼したってことは、そもそも全くやる気がなくて仕上げていない可能性も高い。内枠向きということもあったし。で、当日は初の関西輸送があるのに16キロ増だからね。馬体も太かったし、パドックを見たときは、「これにしないで良かった、セーフ〜」ってやつだよ。危うくハナからやる気のない馬を選ぶとこだった。次に考えたのは7番人気のミエノサクシード。条件戦からで鮮度が高く、相手強化向きのステイゴールド産駒だから、GⅠで狙わない手はない。ただ、ここ2戦が外回りの1800mで、しかもスロー。相手強化の内回りに向かうにはS質の経験が少なすぎるし、走りっぷりから阪神外回り向きの走りだったし、使い詰めでテンションが上がりやすいタイプというのも、当日の気配が怖い。で、パドックを見たらテンション上がってたからね。使い詰めで精神的にぎりぎりだった。その状態で延長は辛い。これも当日、「本命にしないで良かった」ってホッとしたよ。と、そんな感じで面白そうな穴馬を1頭1頭調べていったら、みんな本命にまでは出来ない怪しい部分が多かった。で、こうなると回り回って実力のある人気馬が来ちゃうパターンかと考えて、ジュエラーにしようかとも考えた。

編:桜花賞で今井さんが本命にした馬ですしね。

今:それと走れる馬がいないレースでは騎手が位置取りショックを掛けそうな馬を狙えっていうのはMの鉄則だからね。前走前に行って凡走だから、差しに回る位置取りショックは目に見えていた。これは「意識的な位置取りショック」といって、Mでは最大級に評価されるポイントだ。ただ、それまでのレースぶりとタイプを考えると、最内枠で内回りの馬群を割ってくるのは、かなりのリスクがある。一本調子に加速したいタイプだからね。

編:ワンポイントアドバイスでも、そう話していました。

今:うん。かなりデムーロマジック頼りになるよ。内を追走しながら最後にスムーズに揉まれない外目に出す形。それを可能にするほど、馬の心身状態が現在高ぶっているかというと、ちょっと前走の走り方からして怪しい。で、最後の最後に最初に切ったヴィブロスに戻ってきたわけだ。1頭1頭詳しく見ていくと、結局一番鮮度があって疲れのない馬が、紫苑S連対馬とは言え、ヴィブロスになるというメンバーだったということだよね。タイプ的にも、4枠7番は今の心身状態を考えればベストだし。

編:これもワンポイントアドバイスで話していた内目の中枠っていう、ベスト枠引きましたもんね。

今:そうだね。あと京都内回り2000mという条件も今の心身状態ではピッタリ。それで疲労レベルが他の馬より軽いとなると、どうしてもこの馬になっちゃう。あとは減りすぎるとテンション上がっちゃった証拠だからそれだけが怖いけど、当日は増減なしで落ち着いてたから、パドックで「やっぱりこれで正解だった」とホッとしたよ。

編:なるほど〜。それとパールコードですが、僕はこれで来るかな?とも思ったんですよ。レース分析では、紫苑Sが重賞になってどうなるか、おまけコーナーで教えて貰いましたが、今後は今まで好走歴のない、連を外してストレスを消した馬が面白くなるという話で、パールコードは2番人気5着ですから、人気を裏切ってストレスを消した、まさにその予見したパターンでした。

今:重賞になる分強い馬が集まって率は上がるかもだけど、よりレベルアップしたぶんの疲労は大きくなるという話だったよね。とにかく今まで以上に疲れの有無が大事ということになる。そういう意味で、前走人気を裏切って凡走したパールコードは良い。しかもデビューしてまだ5戦しかしてなくて、3走前は500万で、2走前は4月。

編:蓄積疲労問題は、完璧にクリアしていますよ。

今:そうだね。ただ、唯一、そしてかなり気になったのはそれほど揉まれ強くない馬の内枠だった。秋華賞は流れがタイトになると内枠が潰されやすいからね。そうなると仮に揉まれ強いタイプでも内枠だと消えてしまう。結果、それほどペースが上がらず、例以上に内枠有利の馬場が日曜になっても継続したこともあって、内枠の好位組というのはむしろ逆にアドバンテージになったということだった。逆にいうと、あの流れを外から差し切っちゃうヴィブロスは僕の想定以上に強かったということだけど。

編:今井さんの、微妙に条件変更になったときのデータ分析というか、データ予測っていうんですかね、いつもながら凄いですよね〜。

今:ずっと同じ条件でやっているレースより、データ分析能力、つまりこれまでのデータから推測する能力が重要になってくるよ。いつもここで話している、データの意味を如何に理解しているかということだよね。常にレースでは毎違う馬、つまり「例外」が走るのであって、データをそのまま適用しても意味が無い。そのデータが指し示す方向性を考えてあげないと。紫苑Sなら、今までは同距離でかつ根幹距離2000mの前哨戦と輸送という、心身疲労のダブルパンチから成績が上がらなかった。だから、唯一来た馬が、疲れにくいローカル平坦の新潟で、2走前が条件戦の馬だったんだ。今度はレベルが上がる分、強い馬が集まるから確率は上がる。今まではそれほど強くないのに、疲れる思いをさせられたから厳しかったわけだ。だけども、レベルアップで疲労レベルもさらに上がる。そう考えれば、世代トップクラスの馬が、紫苑Sで力を出し切れなかったというタイプが、一気に有利になるのは目に見えているだろう。それが前走0.4秒離して圧勝して2走前にもGⅠで3着している断然人気ビッシュに、前走0.4秒差千切られて負けて2走前は500万のヴィブロスがここであっけなく逆転するという、唯一最大の理由なんだから。物理的には圧倒的に不利に思える、前走の内容とそれまでの実績。今回、それが全てビッシュには負のものとして、ヴィブロスにはプラスのものとして、意味を持ってくる。そうでなければ、0.4秒差を挽回してあっさり勝つことはないし、もちろん僕もヴィブロスをビッシュより躊躇なく上位に予想することもない。過去のデータと、今回の条件変更が指し示す方向性を分析して始めて、見えてくる地平だ。データ分析は今まで走っているタイプを買うのではなく、あくまでその予見性が面白いんだし、意味のあることなんだから。将来を今生きる、そういうのが競馬の最大の醍醐味だよ。


  前週の分析 秋華賞の紫苑S該当部分

編:もうだいたい終わっちゃいましたね。今回はステップが少なかったので、一応重賞になりましたが、紫苑S連対馬について付け加えて貰えませんか?少し傾向は変わるとは思いますが。

今:新潟も含めると、2000mになった紫苑Sからは15頭中1頭が3着以内だ。来た馬は2走前に500万を楽勝していて、前走は連対といっても1番人気2着だった。このステップの場合、2000mと輸送という2つの要素で疲労が最大の敵になる。だから、近走が疲れのない形かどうかというのは、重要だよ。特に重賞になってレベルが高くなるぶん、勝ち負け出来る力を持った馬の出走が増えて確率は上がるかもしれないけど、逆にそのぶん疲労はより強くなる。だから、ここ数戦、如何に疲れていないか、余力を残しているかどうかに注目だね。そういった意味で重賞になった分、これまのデータでは3着以内歴がないけど、連を外してストレスを消した馬の大穴も面白くなってくるかもね。それで後ろに回る位置取りショックを掛ける馬とか。とにかく疲れのない馬が有利だよ。


    菊花賞データ分析

編:と、話に熱が入ってきましたが、今週はいよいよ来ました!菊花賞です〜。2前の1,2番人気が消えたレコード決着のときは、勝ったトーホウジャッカル本命でしたし、09の8番人気と7番人気で決まった大荒れのは本命対抗で決まって1点目ズバッと的中とか、あのヒシミラクルとか、荒れたときは数々の伝説を作ってきたレース、Mの祭典の一つですよ。

今:古くはライスシャワーの時代から得意だから(笑)。あのときはラップタイムでミホノブルボンを差し切ると確信を持ったっけ・・・。

編:ではでは、今も秋華賞に続いて荒れることに期待して、データ分析にいきましょうか。昨はセントライト記念勝ちの5番人気キタサンブラックが勝ちました。

今:セントライト記念連対馬は36頭中8頭が3着以内。中山2200mはハードなのに加えて輸送があるので、前哨戦最大の問題であるストレスが出てくるので、少し率は落ちる。それでも8頭来てるからね。駄目ってことはないよ。来た8頭中7頭が菊花賞で2角で5番手以降、うち5頭が10番手以降。前走の位置取りとはあまり関係なく、今回、差しを選択する馬の方が確率は高くなる。今回2角で4番手以内だと、13頭中1頭のみが3着以内と率が落ちる。中山と同じ気分で先行すると、緩急が付かないで、S質が際立って道中バランスを崩す馬が多いということだね。ちなみに唯一来たダイワオーシュウは、セントライト記念では3角7番手と差して連対、2走前は先行していた。つまり先行→差し→先行の、Mの基本的位置取りショックだったってことだよ。位置取りショックと、先行一辺倒の馬でも無かったということだ。これと似た形で3走前に中団で、セントライト記念を最後方追い込みで、今回先行して、7番人気4着と頑張った馬もいるように、我慢させつつの位置取りショックは怖いよ。

編:2着のリアルスティールは神戸新聞杯連対馬でした。

今:神戸新聞杯連対馬は15頭中9頭が3着以内。確率はかなり高いけど、3番人気以内の人気馬6頭が4着以下に消えているから、絶対というほどでもない。来た9頭中8頭が前回4角で7番手以内。4角8番手以降だと、5頭中1頭しか来ていない。その1頭は、つまりこのリアルスティールのことだけど、8番手で、15頭立ての多頭数のときだったから、別に後方ということでもなく中団だった。位置取り系データは頭数も見て判断しないと、馬群のどこに位置していたかということだから。つまり、「追い込み馬の距離延長」という、Mの基本的逆ショック、好走のストレスの出やすいとされるパターンは、やっぱりリスクが高まるというデータだね。前走で4角7番手以内だと、10頭中8頭が3着以内と高率。凡走した2頭は逃げていた馬と、3角では13番手の後方で4角になって押し上げていた馬。逃げていた馬は逃げて連対のMの基本ストレスがあるし、極端な脚質だけに展開次第だから仕方ない。ということで、少し前寄りか、好位差しみたいだった馬が一番安定感がある。まぁ、いつも言うように位置取り関係のデータは、2つのレースがその条件で考えられる一般的なペース関係にならなかった場合は、イレギュラーなことが起きやすいけど。

編:3着のリアファルも神戸新聞杯連対馬でした。

今:この馬は逃げていたね。今話したように、前目に行っていた馬が有利でも、逃げた場合はリスクが高まる。この馬も結局、1番人気で3着と人気を裏切っての3着以内という形に終わったしね。余程流れに嵌まらないと。


編:14は神戸新聞杯3着の3番人気トーホウジャッカルが来ました。

今:神戸新聞杯3〜5着馬は、12頭中4頭が3着以内。勝った馬はこのトーホウジャッカルだけだ。

編:どうして勝ち馬のいないステップでも本命にしたのですか?

今:基本は、相手強化向き、特に相手強化の延長がベストのスペシャルウィーク産駒ということだよね。鮮度もあったし。来た4頭は神戸新聞杯で3〜5番手だった。ある程度自力で動いて活性化している馬がベターだね。来た4頭中3頭が3走前に1000万で鮮度が高かった。残り1頭はダービーだけど、3番人気13着と人気を大きく裏切っていた。つまり蓄積疲労のない馬が有利ということだね。1000万だった馬でも凡走した馬もいるように、1000万でも古馬相手は疲れるからね。それまでのステップ、あとはタイプにも注意してだよ。

編:2着の4番人気サウンズオブアースは神戸新聞杯連対馬でした。この馬も67点でトーホウジャッカルの相手の1頭評価でしたよね?

今:そうだね。神戸新聞杯連対馬で4角7番手だから8番手以内だ。ただ3角では11番手だから、少し後ろ寄りかな。それでもダービーでは先行していたから、機動力を備えていたのも確か。あとは相手強化の延長が合うネオユニヴァース産駒だから、なんとか出来た感じかな。

編:3着は1000万勝ちのゴールドアクターでした。

今:1000万勝ち馬は42頭中5頭が3着以内。来た5頭は全て前走3角5番手以内と先行して勝っていた。で、本番も2角では全馬5番手以内。そのあと一端下がった馬もいるから、このあたりなら良いということだけど。この条件に絞れば13頭中5頭が3着以内。5番人気以内の人気馬が1頭しかいないで、二桁人気の超人気薄が7頭もいて、この数字はなかなか凄いよね。つまり全般的に前寄りで、S質が強調されている馬がベターということ。ただし、前走差していて、12番人気4着に好走していた馬もいたから注意。この馬は、今回はさらに後方、2角では15番手だった。これもいつものパターンで、極端な脚質、特にそれを位置取りショック付きでしてくる馬は来にくいステップでは注意ということだよね。あと、この来た5頭の2走前は4頭が1000万で、残り1頭がセントライト記念。そこでみんな5〜7着に凡走していた。このデータの意味するところは、2走前にも古馬の骨っぽいメンバーとか3歳相手ならかなり強い相手と戦っていて、それでいで力を出し切っていなかったということ。もちろん別に全く同じステップである必要はなく、疲れてないんだけど、それでいて強い相手との戦いの経験が近走にある馬が、1000万勝ちからは有利っていうことを示しているデータということだ。


編:では13です。このは神戸新聞杯1着で1番人気だったエピファネイアが来ました。

今:4角では4番手に上がっているから、最初の方で見た、神戸新聞杯連対馬の好走パターンだね。

編:神戸新聞杯で1番人気でしたから、激走でもなくて反動も少ないというやつですかね。2着のサトノノブレスは、神戸新聞杯3着馬でした。

今:神戸新聞杯で5番手だから、神戸新聞杯3〜5着で見た、ある程度自力で動いて活性化しているという好走パターンに当てはまっていたね。

編:あと2走前が1000万で鮮度があるってやつですね。

今:ただ1000万の場合は疲れも出るからそこにも注意だけど、2走前は休み明けで、しかも1番人気2着だから、蓄積疲労の心配もあんまりなかったということになる。

編:3着のバンデも、さっき見た1000万勝ち馬ですね。先行していて、今回も先行したという、来やすいパターンです。

今:ただ逃げだから、極端な脚質は嵌まらない可能性があるという怖さもあるけど。このは前残りだったし、2走前は逃げてなかったように、常に逃げている馬でもなかったという面もあった。

編:ではいつものおまけコーナーですね。1000万で2着だった馬はどうですか?

今:データが少ないから、2,3着だった馬で見てみると、13頭中1頭のみが3着以内。ただ全馬11番人気以下の超人気薄だから仕方ないし、12番人気や14番人気であわやの4着だった馬もいるから、怖い。ある程度オープンで通用する力さえあれば、鮮度があるからいつ走ってもおかしくはないというデータだね。来た馬は前走3角3番手と先行して、本番では逃げていた。これは勝ち馬と同じパターン。前目が良いという形。まぁ、逃げの位置取りショックが掛かっちゃえば、仮にどんなステップだろうが怖さがあるというのは、いつもと同じ話になるけどね。あと、2走前が1000万で10着だった。これも古馬の骨っぽい相手と当たりつつ、疲れが少ないという、1000万勝ち馬とほぼ同じパターンだね。ちなみに4着に来た2頭のうち1頭は、やっぱり今回と前回がともに5番手以内だった。ただ残りの1頭は今回2角で17番手と極端に後方。これも全く勝ち馬と同じ形だよね。極端な脚質だと怖さがあるということだ。それでも、前目の方がより有利という構造も勝ち馬と変わらない。2走前が重賞のラジオNIKKEI賞で8着凡走というのも、同世代なら強い相手に揉まれつつ、疲れていない馬がベターという好走パターンに嵌まっていたよ。

編:それでは神戸新聞杯6着以下はどうでしょうか?

今:31頭中2頭が3着以内だね。来た2頭は、2走前がダービーで8着の馬と、1000万を勝ってきた馬。4着に激走した馬も2頭いるけど、ダービーで9着の馬と1000万を勝ってきた馬。つまり鮮度があるか、休み明けで鮮度があった馬だったわけだ。それでいて、勢いがあったり、GⅠでもそこそこには走っていたり、調子が悪いわというほどでもない馬だね。4着以内の4頭で見てみると、3頭が前走3角13番手と14番手だった。つまり前哨戦の単調な流れで後方ままだった馬だね。それがGⅠでタイトな流れになって巻き返すという形だ。ペースアップで強い相手に巻き返すわけだから、SないしC要素があった方が良い。特にC要素ね。残りの1頭は3角6番手だけど、本番では2角15番手と思い切って後ろに回る位置取りショックだった。極端な位置取りショックはやっぱり怖いね。あと2走前が1000万だった2頭は小倉2000mだった。これもいつもの形で、S要素の活性化だね。特に前走追い込んで凡走した馬となると、下級条件なら活性化手続きは欲しいところだから。

編:ではオールカマー3〜5着はどうでしょうか?

今:中山で行われたオールカマー3〜5着馬は、30頭中4頭が3着以内。来た4頭中2頭は2走前が1000万で連対、残り2頭はダービーで2着と4着だった。調子を崩していないで、かつ古馬の骨っぽい相手に揉まれているか、3歳世代ならかなり強い相手に頑張ってきた馬だね。休み明けと条件戦だから、鮮度も高い。まぁダービー8着だった馬であわやの4着だった馬もいるから、調子をどこまで取るかは微妙だけどね。あと来た4頭は今回3角7番手以降、4着だった馬も9番手。今回先行した馬が圧倒的に少ないから、これだけでは何ともいえないけど、GⅠのタフな流れになって前がつぶれて差し馬が巻き返すというパターンの方がどちらかというと確率は高いということだろう。タイプは体力があれば、C要素はそれほど必要はないね。

編:ではセントライト記念で6着以下はどうですか?

今:中山で行われたときは17頭中3着以内ゼロ。まぁ、人気薄が多いから仕方のない面はある。最高着順の4着だった馬は、2走前にダービーで7着の差し馬。基本的には確率は落ちるけど、パターンはそんなに3〜5着馬のゾーンとそれほど変わらない感じだね。極端な位置取りショックの馬がベターという傾向が強まるかもしれないけどね。


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