データ分析コーナーの使い方⑫

<鮮度馬3頭で決まった高松宮記念 -重と疲労の関係->

 

 今週は勝負レースの御堂筋Sで290倍の万馬券が3点目で当たり、重賞では毎日杯で本命が勝って馬単的中、日経賞も本命のウインマリリンが勝って馬単25.6倍、マーチSは馬連83倍と3レースで的中して好調だったが、昨年本命クリノガウディー1着失格のリベンジを狙った高松宮記念はワイドの的中という結末だった。

 その高松宮記念は、古馬1200m重賞が初めての2頭と、前走海外の休み明けという、「JRA古馬トップクラス1200mのカテゴリーストレス」がない3頭でそのまま決まり、M的には教科書的なレースとも言えるものだった。ただ、近年は上位人気馬がまともなステップではなくストレスの薄い裏ローテーションを組んできて、人気薄の方ストレスきついというケースが多く、穴予想としては厳しいレースが増えたのもまた事実である。今回も、人気3頭が別路線でストレスが薄くM的に有利という、典型的なパターンになった。

 ストレス馬は結局全馬凡走で、例えばライトオンキューは、「内枠の道悪」自体は物理的にベストなタイプなので、ストレスで勝てないまでも上位には来るのでは?とも思えたが、あっさりと崩れてしまった。改めてストレスの恐ろしさを思い知らされる結末である。

 それと何とも後味が悪かったのが、昨年の高松宮記念で本命にしたクリノガウディーが同じ週の土曜にダート戦に出て、惨敗したことだった。昨年失格にならずにそのまま勝っていれば、大事に使われて今年もまず重の高松宮記念で勝ち負けだったろうが、使い込まれて疲労を溜めてどんどん心身が硬くなっていった。たった1つのレースで、その後の競走生活が変わってしまうというのを実感させられる結末であり、馬にはなんとも可哀想な話である。能力以上に、ステップが馬にとって如何に重要か?ということではあるのだが。

 

松宮記念から見る、道悪についての考察に続く(note掲載


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